ぼちぼちロンドン

人となりは柔らかく、あり方は力強く。

20170820

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総合職で入った企業を辞め、無収入状態に戻って外国に飛び出るというのは、存外チャレンジングなことらしい。

生来思い立ったらすぐ行動、走り続けて、一息ついたところで初めて走って来た距離の長さに気付く、そんなタイプだから、ことの重大さには気付かずにきた。

このまま、ひとつの企業でずっと働き続け、順調にキャリアアップし収入を上げていく、そういった人生も当然ある。でもその想像の中にいる自分は、ただ歳を重ねただけの、無力な大人だった。自分が考える魅力的な人間ではない、誰よりも自分自身が、自分が憧れるような人間でありたい。そう考えれば、おのずと目の前に階段が現れる。

わがままで満足というものを知らない自分の性格を改めようと、何度も心のうちで決心を繰り返してきたが、それは結局口先の決意表明に過ぎず、むしろどんなに口頭での反省を繰り返そうが、私のこの「己の満足いくものでなければ一切許容せず」精神は改善されないのである。これはもう二十数年積み上げてきた人格の骨格であり、骨格を崩しては私という人間がもろともへなへなと崩れ去ってしまいます。つまり可愛げがないと分かっていようが、図太く「私はこれで生きていくのだ!」と大手を振って歩いていくしか道はないのでございます。

高校の時から、ずっと憧れの場所ロンドン。親に連れられて、いつも嫌な場所だった美術館が、初めて楽しく思えたのがロンドン。そんな場所で、美術について勉強する。チャレンジではあるけれども、夢も叶える。そんな選択ができる自分を誇りに思う。

オイこらっと自分の頭を拳骨で小突いて、階段に一歩踏み込む次第でございます。